天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

目白

目白とマユミの実(吾妻山)

  先の「風光る」の項の補足。椿や梅の花が咲くと、目白の姿をよくみかける。身体の色や活発な動きを見ていると命の美しさを感じる。その心を詠んだ現代短歌を二首あげておく。


  相連れて目白の来れば声に呼ぶ妻にやさしき
  人のよ生はあれ         近藤芳美
                       
  しづかなる楽のごとくに移りくる目白の群を
  庭に待ちをり          岡野弘彦
                       

 日本、朝鮮半島、台湾、中国南部、インドシナ北部などに広く分布する。巣の作りがユニークで、細い枝に蜘蛛の糸でつづり合わせた巣を吊り下げるという。実物を見たことが無いので、ぜひお目にかかりたい。