天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

夏越(なごし)の祓

江ノ島にて

 陰暦六月の晦日に行う祓のこと。陽暦では六月三十日とか七月三十一日に行う行事となった。形代に半年間の穢れを託して川に流したり、茅の輪をくぐる。


    賀茂川に日の衰へし御祓(みそぎ)かな  村山古郷
    海の子の茅の輪くぐりに興じをり    中村苑子
    形代を流せし指の濡れしまま      鷲谷七菜子


  さばへなす荒ぶる神もおしなべて今日はなごしの祓なりけり
                   拾遺集藤原長能
  水上もあらぶる心あらじかしなみもなごしのみそぎしつれば
                  後拾遺集伊勢大輔


 この時期、江ノ島に行くと、辺津宮に茅の輪が設置されている。


    辺津宮の茅の輪くぐりぬ二度三度


  爾靈山高地の石を抱くかに児玉神社は額の花咲く