天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

春愁(2)

横浜市舞岡公園にて

 青春時代の春愁は、もてあますほどひどいものだった。里山に来て遊ぶ園児らは元気いっぱい。春愁のかけらも見出せない。


     古民家の庭には古き鯉幟
     たんぽぽや花のをはりのビッグバン
     里山の苗代にちる桜かな
     谷戸の田の畔に花咲くハルジョオン
     登校の水木花咲く並木道
  
  葉桜になりたる朝の教室にわが若き日のうれひ顔あり
  鬱々と里山みちをわがくれば羊歯の葉にちる山さくら花
  苗代の幼き苗をまもりたり目のこまやかなうす青き網
  鉢植のガジュマル外に出したれば枯木の様になりにけるかも


 五月の連休を岡崎、伊豆を旅行したため、少しアップロードが遅れました。