天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

湘南の西行歌碑(2)

茅ヶ崎文化資料館前

 二番目は茅ヶ崎の歌碑。1960年代まで国道134号線のバスロータリーにあったものが、道路改修の際に折れたので、茅ヶ崎文化資料館の門柱として残された。次の歌が彫られている。


  芝まとふ葛のしげみに妻こめて 砥上ヶ原に牡鹿鳴くなり


ちなみに茅ヶ崎文化資料館は、昭和45(1970)年半ばごろより資料収集を開始し、建物は同年10月に着工、昭和46(1971)年7月1日に開館した。民俗、歴史・考古、自然の各分野ごとに、茅ヶ崎を理解する上で欠かせない資料を常設展示しており、年1回、特定のテーマで「特別展」なども行っている。
 茅ヶ崎文化資料館に行ったついでに、美術館の庭を歩いた。茶室付の日本庭園があり平塚雷鳥八木重吉の碑がある。
 なお朝のテレビのニュースで、熊本地方に豪雨、河川の氾濫や土石流の被害が報じられた。(ブログに記事は一週間程度のタイムラグがあることをご了解下さい。)


     逃げ場なき阿蘇の赤牛梅雨出水


  快き音たててくる大鋏路傍に生ふる露草を刈る
  西行の折れたる歌碑を門柱に茅ヶ崎文化資料館はあり
  海面は二、三メートル高かりき浜から遠き縄文遺跡
  「元始、女性は太陽であつた」茅ヶ崎にらいてう偲ぶ
  「愛のふるさと」


  遠目には石かと思ふ泥亀はわが足音に池に落ちたり