天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

暑気払い

わが食卓より

 サングラスをかけないで日中を歩くと眩暈がするほど強烈な炎暑になっている。そうかと思うと夕方には、集中豪雨。なんとか利根川水系に集中してほしいのだが、そこだけは雨が避けているようだ。取水制限を躊躇している場合ではないほど水が枯渇している。それはさておき、暑気払いには、冷や素麺を肴に氷割りの芋焼酎を飲むことにしている。グラスに目一杯氷を入れて、その隙間に芋焼酎を充たすのである。


     昼休み運転席の三尺寝
     凌霄花墓地建設に反対す
     九十度西瓜を回す畑かな
     参議院議員選挙と蝉が鳴く
     参議院選挙の朝やトマト熟る
     柏槙のねぢれにねぢれ大緑蔭
     愛犬の墓新しき炎暑かな
     鎌倉のやぐら涼しき虚子の墓
     段葛桜青葉の影まだら
     素麺に焼酎が合ふ夏座敷


  梅雨明けて猛暑となりぬ風吹けどビニールハウスのトマト萎るる
  風化せる歌碑の字読めずとまどへば露草叢にとまる空蝉
  茅木屋のうな重の値段確かめる日本鰻は絶滅危惧種
  素麺に芋焼酎の氷割り板の間にあるわが暑気払ひ