天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

光(2)

BSジャパンの放映画像から

 BSジャパンで「追え! 光のメッセージ」という番組を見た。国立科学博物館では、来年の2月22日まで「ヒカリ展」が開催されている。LEDの研究でわが国の科学者3名がノーベル賞を受賞したことでも、光に対する関心は高い。


  曇りなき世の光にや春日野のおなじ道にも尋ね行くらむ
                大鏡・上東門院彰子
  照る月も雲のよそにぞ行きめぐる花ぞこの世の光なりける 
                新古今集藤原俊成
  光待つ枝にかかれる露の命消えはてねとや春のつれなき
                新古今集・源 高明
  そことしもわかれぬ空のひかりにて霞に匂ふ春の夜の月
                新千載集・藤原為足
  今朝の朝の露ひやびやと秋草やすべて幽(かそ)けき寂滅
  (ほろび)の光            伊藤左千夫


  しづかなる峠をのぼり来しときに月のひかりは八谷をてらす
                     斎藤茂吉