漢字では、雪の下、鴨足草、虎耳草などと表記する。ユキノシタ科の常緑多年草。葉は天麩羅にして食べられる。抗菌、利尿、清熱、解毒、涼血などの効果がある。俳句では夏の季語。
名前の由来は、雪のような白い花の下に緑の葉を広げるから、あるいは白い舌状の花の形から「雪の舌」変じて「雪の下」とかの説がある。
加茂川のここに始まる鴨足草 廣瀬ひろし
夢殿のほとりの別れゆきのした 八木三日女
雪の下花咲きたりと風ありて揺らぐに見出づそのかそけきを
窪田空穂
虎耳草の花こまごまとけふ咲けど愛しみ寄らん汝はすでに亡し
木俣 修
春すでに逝かむとするか虎耳草の群生の先の土乾きつつ
宮 柊二